スポンサーリンク

四柱推命 乙は草花で、人の心を癒す存在

占い

四柱推命で、十干の2番目にあたる乙は木の陰干で、草花を表す

四柱推命十干の2番目にあたる木の陰干で草花や蔓草を表しています。前回は、同じ木でも陽干で大木や樹木である甲の説明をさせて頂きました。

同じ木でも陰と陽では全く性質が異なります。今回は、の性質と用神を、身旺身弱、生まれた季節ごとに、お伝え致します。

乙の基本的性質

乙は草花や蔓草を表しており、穏やかで優しいイメージを持っています。美しく健やかに育ち、周りを和ませるのが、乙の使命だと言えるでしょう。

日干に乙を持つ方は、穏やかな性格で控えめです。物腰が柔らかく、気遣いに長けているので、周りに安心感を与えます。奉仕精神が旺盛で、誰からも好かれているでしょう。

ただし、の状態によっては、基本的な性質も大きく変動します。身旺、身弱、春夏秋によって、かなりの違いがあるので、注意が必要です。以下で、各、乙の状態と用神や性質を説明いたします。



乙の基本的な用神

草花である乙は、健やかに美しく咲き誇り、人の目を楽しませる存在です。が理想的に育つためには、乙の根っこになる寅卯辰(辰は状況によっては根にならないことが多い)を必要とします。

加えて、適度な水分である雨水の癸(亥子丑、丑は状況によっては水にならない時もある)と、暖かな太陽となる丙(巳、午、未)も大切です。以って、これらを基本的な用神とします。

乙の身旺について

乙は春の季節を表すため、寅卯辰(辰は根にならない場合の多い)月の生まれは、基本的に身旺と解釈します。さらに、乙を強める癸(亥、子、丑)や、乙を強化する甲があると最強です。甲は、草花である乙を風雪から守ってくれる心強い存在で、寄らば大樹の陰とも言われています。

ただ、身旺になり過ぎると、草花の乙は、生茂って美しさを損います。健やかな状態を保つためには、太陽である丙(巳、午、未)も絶対に必要です。根っこが十分で、ほどよい水分があっても、影日向にいては成長しません。乙にとって、丙は漏らす作用があるので、身旺には非常に嬉しい要素だと言るでしょう。

甲の身旺は、庚で剋する必要がありますが、乙は、かなりの身旺でも剋されるのを嫌います。なぜなら、草花は、いくら生茂っても、ハサミで切られると生命が絶たれるからです。従って、身旺でも庚辛(申、酉、丑)は、用神になりません。

身旺は剋すのが一般的ですが、乙は例外です。また、世の中で吉星と言われている正官も、乙にとっては、凶作用の強い庚にあたります。

日干を弱める半剋の土(戊、己)も、ほとんど期待できません。

己は湿土で、草花の養分になるので、良い面もありますが、戊は焦土で水分を乾燥させるので、乙の成長を妨げます。水が非常に強い場合は、せき止める効果があるので、一時的には助けになるでしょう。しかし、基本的に、戊が吉になるケースは稀です。

乙は、穏やか優しい性質を持っていますが、解釈は、本来の性質と真逆で、非常に難解で手厳しいと言えるでしょう。

日干乙の身旺 基本的性格

日干乙の方は元来、穏やかで控えめな性格です。身旺になっても、見た目の柔らかさは変わりませんが、内面には揺るぎない強さを秘めています。精神的にもタフで、打たれ強いタイプだと言えるでしょう。

乙の身弱について

乙身弱には、根っこ(寅、卯)がありません。乙を強める、水(壬、癸)が多くても、根っこがなければ浮き草となるので、印星大過による身弱と判断します。

また、根っこがあっても、春月以外であったり、剋される庚辛(申、酉、丑(丑は状況によって変わる)や、漏らす作用のある丙、丁(巳、午、未)、反剋する戊、己(未、戌、辰、丑(辰と丑は状況によって変わる)が強い場合には、身弱に傾く場合もあるので、慎重な判断が必要です。

ただし、極端に特定の干支だけが強い命式(庚辛申酉丑ばかりが並ぶ、丙丁巳午未で埋め尽くされている場合など)は、特殊となり、通常の見方とは全く異なります。特殊格につきましては、別の機会に改めて、お伝えする予定です。

日干乙の身弱 基本的性格

日干乙の身弱は、乙の元々の控えめで穏やかな性質が、さらに強調された状態です。内向的で、頼まれると断れません。デリケートで優し過ぎるので、人間関係に疲れやすい傾向があります。周りからは、気の利く、とても良い人だと思われているでしょう。

乙春月生まれ

乙の春月(寅、卯、辰)は、根っこが張っているので、身旺になるケースが多いでしょう。草花の乙を強める適度な水分である癸(亥、子、丑)と、健やかな成長に必要な太陽の丙(巳、午、未)があり、ほど良いバランスを保っているのを理想とします。

一方で、身旺が行き過ぎるのは問題です。甲と違って、金(庚、辛、申、酉、丑)は、マイナスに働き、用神にはなりません。乙は草花であるため、いかなる場合でも、切られると生命が絶たれます。

反剋の土(戊、己)にも期待できません。乙の解釈は、身旺、身弱に関わらず複雑であるため、安易な判断は禁物です。

乙春月生まれの基本的性格

調和の取れた日干乙の方は、穏やかな性質で奉仕的です。芯がシッカリとしていて、内面に情熱を秘めています。誠実で裏表がないので、信頼度は抜群でしょう。

乙の夏月生まれ

乙の夏月(巳、午、未)は、身弱になりがちです。この時期は、気温が高く、草花の乙が灼熱の太陽にに照らされ、枯れ果てています。何よりも良質な水分である雨水癸(亥、子、丑(この時期は丑は水にならない場合が多い)が必要です。同じ水でも壬は大海の水であるため、乙には相応しくありません。

乙の身弱は、本来なら甲を用神としますが、夏月は甲が火(丙、丁)の燃料となって、命式を炎上させるので、寅卯の根っこに頼りたいところです。ただ、寅卯も多過ぎると火を強めるので、加減が必要でしょう。

乙夏月生まれの基本的性格

火の気が強い夏の日干乙は、内向的で優しい性格です。自分を表現するのが苦手で、人に合わせ過ぎる傾向があります。もっと、自分らしさを出していくと、楽になれるでしょう。

乙の秋月生まれ

乙の秋月は、庚辛(申、酉)に剋されるため、最も身弱になりやすい時期です。乙を強める甲と、根っこの寅、卯が弱い乙を助けてくれます。加えて、乙を強める癸(亥、子)も必要です。

ただし、秋月は寒に向かっていくので、水が強過ぎると、乙が冷え過ぎて根腐れします。適度な量に、とどめるのが無難でしょう。

加えて、この時期は徐々に気温も低下し、乙は太陽がないと育ちません。身弱の度合が普通程度であれば、丙(巳、午、未)は、むしろ用神に近い働きをしてくれるでしょう。

乙秋月生まれの基本的性格

日干乙の秋生まれは、優しくて気が利きます。協調性があり、人に合わせるのが得意でしょう。反面、気を使い過ぎて、疲れてしまいがちです。出来るだけ、自分軸で生きるように、意識しましょう。

乙の冬月生まれ

乙の冬月も、基本的には身弱です。草花の乙が寒風にさらされ、成長が止まります。気温は一気に下降し、水滴が凍るのも、しばしばでしょう。冬の乙を救い出す一番の用神は、乙を風雪から守る甲の存在です。加えて、乙、甲の根っこになる寅、卯が必要でしょう。

次に、乙を暖める太陽の丙(巳、午、未)も、重要な働きをします。間違っても、乙を切る金や、乙を冷やす水があっては、いけません。

元来、乙の成長には癸が必要ですが、冬月には十分な水が含まれています。従って、基本的に癸は不要です。(もちろん、冬月でありながらも、夏月に似た命式もありますので、一概には言い切れませんが、ここでは、平均的な冬月についての解説をしています)

水(壬、癸、亥、子、丑)が多いと、乙を強めますが、草花である乙は浮き草となって、根腐れしてしまうため、身弱と判断します。

乙冬月生まれの基本的性格

日干乙の冬月生まれは、謙虚で、気配りに長けています。知的で思慮分別があり、話すよりも聞くのが得意です。ただ、何事も深読みして、行動に移せない傾向があります。失敗は少ないですが、チャンスを逃しやすいのが欠点です。一歩踏み出す勇気が、開運につながるでしょう。

まとめ

今回は、四柱推命十干の乙についてを、お伝えいたしました。乙は草花を表していて、人の心を癒す存在です。しかし、同じ乙でも、身旺、身弱、生まれた季節によって、解釈が大きく異なります。

今回は、基本的な見方についてを説明いたしましたが、例外も多いのが事実です。夏月であっても、冬月のような命式もあれば、逆も存在します。

四柱推命は、複雑で奥が深い学問です。普通命式以外に、特殊格なども存在し、読み方が大きく変わります。四柱推命の勉強に、終わりはないと言っても過言ではないでしょう。



タイトルとURLをコピーしました